2009-01-01から1年間の記事一覧

追加字種と部分字体が衝突する現行の常用漢字

新常用漢字表で追加される191字について、よく字体の不統一などと言いますが、さて、どの字がどのくらい不統一になるのか、今まで調べていませんでした。そこで追加191字のなかから、現行の常用漢字と部分字体が衝突する字を探して一覧表を作ってみることに…

講師二題

以下のような二つのイベントで講師をつとめます。 第4回 MIAU勉強会「インターネット標準(RFC)から見た新常用漢字表の矛盾」(2009年7月3日(金)) 「第3回ワークショップ: 文字 ―新常用漢字表を問う Part 2― 兼「文字研究会」(仮称)設立準備会」のご案内…

とっても残念――NHKクローズアップ現代

さきほど放映が終わったところですが、すぐ出かけなければならないので手短に。とても期待していたのですが、一言でいって非常に残念な出来だったと思います。見ている最中に奥さんが話しかけてきたので、きちんと見ていないところもあるのですが、もしかし…

二つの顔を持つ神

幸いなことに先週末に掲載した絵文字が開いてしまった「パンドラの箱」第4回は好評をもって迎えられた様子。ブックマークしてくださった方々が、さきほど確認したら360人。これは第1回の693人には及ばないものの、第2回、第3回を上回る数字であり、素直に喜…

明朝、CNETに絵文字の原稿が掲載

5日の朝6時以降に公開だそうです。 絵文字が開いてしまった「パンドラの箱」第4回--絵文字が引き起こしたUnicode-MLの“祭り" 今回は、絵文字をめぐって勃発したUnicode公式メーリングリストでの議論を紹介します。ここで去年12〜今年2月にかけて1,000通以上…

[新常用漢字表] 「"鬱”を追加しないでください」

昨日の漢字小委員会で、元中学校長の松村委員から、興味深いエピソードが披露されました。

[新常用漢字表] 第32回漢字小委員会に行ってきた(修整あり)

主なトピックは以下のとおり。 新たに7月28日に審議が追加されることになった。(資料3) それとは別に、新たにフォント・文字コードに関する懇談会を開き、専門家に話を聞くことになった。 電子機器等の専門家が委員にいないこと、現に試案で二水のデザイン…

大正15年の漢語整理案に障碍→障害の言い換えがあった

ある方からのお知らせで、「 障碍→障害」の言い換えが、戦前の臨時国語審議会による「漢語整理案」にあることを知りました。これについて調べてみました。

来週火曜日に漢字小委員会が開催

さきほど告知されたようです。 第33回文化審議会国語分科会漢字小委員会の開催について(御案内) 6月2日(火曜)、午前10〜12時まで、場所は文部科学省東館16階特別会議室です。 次回の課題は、4月配布の「漢字小委員会における当面の検討スケジュール(案…

国語施策における漢字表の存在意義について

おそらく、この指摘に関する議論が、もっとも深い広がりが期待できるように感じています。まずnazokouさんのコメントから引用してみましょう。 地方自治体の交ぜ書き採用で「障がい者のための『障害者手帳』」のような文章すら見受けられる状態の方が好まし…

「しょうがい/しょうがいしゃ」の表記について

まずは「しょうがい/しょうがいしゃ」に関して。これは「碍」という漢字を新常用漢字表に入れるべきかどうかという議論でもあります。これについて、nazokouさんのポイントと思われるのは以下の部分。 医学用語の「障害」と仏教用語の「障碍」は元々、別物…

先日のエントリでの議論について

5月14日のエントリ「「障害」と「障碍」について(追記あり)」ではたくさんのコメントが寄せられ、活発な議論が展開されました。ブログをつづけてきた甲斐があったというべきで、あらためて皆さんにお礼を申し上げたいと思います。いくぶん議論が錯綜してき…

「障害」と「障碍」について(追記あり) 

ちょっと心配していたのですが、夜が明けたら「やっぱりね」という感じ。前日のエントリですこしふれた「碍」の字についてです。 「鷹」「碍」など追加して…新常用漢字試案へ一般意見(朝日新聞)

第32回漢字小委員会速報

本日、午前10時より文科省講堂にて第32回漢字小委員会が開催、いよいよパブリックコメントで寄せられた意見の検討作業が始まりました。この日の議題は前回のエントリでも書いたように、試案のうち「基本的な考え方」と「字種」を審査することになっています…

5月13日に第32回漢字小委員会が開催

かねての予告どおり、来週13日(水曜)午前10時より第32回漢字小委員会が開かれる旨告示されました。 第32回文化審議会国語分科会漢字小委員会の開催について(御案内) なお、前回配布の資料6「漢字小委員会における当面のスケジュール」によれば、次回の議…

一部委員を入れ替えた新委員会が発足、9月には最終案取りまとめへ

本日、4月28日に第31回漢字小委員会が開催されました。例年4月には一部メンバーを入れ替え、新たに主査と副主査を選出し直すのが習いです。今期のメンバーは以下のとおり。

4月28日に第31回漢字小委員会が開催

開催の案内がでています。 第31回文化審議会国語分科会漢字小委員会の開催について(御案内) 風の噂によるとパブリックコメントに寄せられた意見の数は、以前の敬語の際を下回り50通程度であったとか*1。 新たな漢字小委員会は、これらの意見を検討し最終答…

新常用漢字表試案への意見

16日にメールで意見を送りました。 読みやすいよう、はてな記法で装飾した以外、そのまま以下に掲載します。

試案にたいする意見

16日に迫った「「新常用漢字表(仮称)」に関する試案」に対する意見募集の締め切りですが、皆さんぼちぼち送り始めたようでネット上に公開されています。 安岡孝一さん /「新常用漢字表試案への意見」(PDF) 小池和夫さん /「新常用漢字表試案」への疑問

INTERNET Watchに寄稿しました

さきほど掲載されたようです。 “情報化時代”に追いつけるか? 審議が進む「新常用漢字表(仮)」「新常用漢字表(仮称)」のパブコメ募集が始まった 今回は1回だけで試案の骨子を3つに絞って説明しています。ご笑覧ください。

ロケットでもミサイルでもなく――再び、なぜ「飛翔体」なのか

以下に掲げるのは、常用漢字表の前言だ。 1 この表は,法令,公用文書,新聞,雑誌,放送など,一般の社会生活において,現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安を示すものである。 2 この表は,科学,技術,芸術その他の各種専門分野や個々人の表記に…

 なぜ「飛行体」でなく「飛翔体」なのか?

確認しておきたいが、〈一般の社会生活において,現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安〉を示したのは日本国政府だ。寡聞にして国民の中から澎湃として「漢字の混乱が極まっているので標準を示してくれ」との声が沸き上がった、などという話は聞いたこ…

日本新聞協会が《「『新常用漢字表(仮称)』に関する試案」への意見》を提出

小熊さんからお知らせいただきました。折りからパブリックレビューが募集されている「新常用漢字表(仮)」ですが、3月24日に日本新聞協会が意見書を公開しています。 「『新常用漢字表(仮称)』に関する試案」への意見(PDF / 159KB) 内容としては一部の…

絵文字原稿の第3回が公開

世間はすっかり新常用漢字表のパブリックレビューですが、絵文字原稿の3回目が公開されました。 絵文字が開いてしまった「パンドラの箱」第3回――Unicode提案の限界とメリット 文字コードに興味のある人って、たいてい文字派とコード派に分かれるんですが、今…

パブリック・レビューが開始されました

公告ページ(文化庁) 「「新常用漢字表(仮称)」に関する試案」に対する意見募集の実施について 資料入手先 意見募集中案件詳細 参考 新常用漢字表(仮称)試案の意見募集開始(yasuokaの日記) 意見の締切は4月16日です。

『津波:アンダマンの涙』が本屋さんで買えるようになりました

絵文字の原稿は、日曜早朝に送ったので、少し直さないといけないけどたぶん数日すれば掲載されるのではないでしょうか。で、この原稿で更新が滞っているうちに、先日お知らせした『津波:アンダマンの涙』が発売になりました。アマゾンでも買えちゃいます。…

絵文字原稿の第2回がCNET Japanに掲載されました

毎週、金曜日に掲載ということですか。 絵文字が開いてしまった「パンドラの箱」第2回--Googleの開けてしまった箱の中味 第1回は、結局631ものトラックバックをいただきました。100をこえることさえなかったなかったのに、この数字はまったくの未経験ゾーン…

今年も京都に行くぞ

3月の最後の金曜日は毎年のお約束。京都大学人文科学研究所附属漢字情報研究センター(長いなあ)主催のシンポジウム「東洋学へのコンピュータ利用」の演題が発表されました。

携帯電話の絵文字についてCNET Japanに寄稿しました

さきほど掲載されたとの知らせが。 絵文字が開いてしまった「パンドラの箱」第1回--日本の携帯電話キャリアが選んだ道 依頼してくださった坂本さんは、INTERNET Watchに在籍していた当時、連載「文字の海、ビットの舟」を立ちあげてくださった方です。久々の…

『津波:アンダマンの涙』という本を編集しました

ほぼ3年がかりで、ようやく発売に漕ぎ着けました。拾ってくれたのは、めこんという出版社です。ぼくが持ち込んだだけでも6社くらいに断られました。それをよくこんな地味な本を出してくださいました。桑原社長には足を向けて寝られません。この本の仕事は、…