試案にたいする意見

16日に迫った「「新常用漢字表(仮称)」に関する試案」に対する意見募集の締め切りですが、皆さんぼちぼち送り始めたようでネット上に公開されています。


今、ぼくが考えているのは、現在必要とされているのは現行の常用漢字をダイエットさせた「真の常用漢字表」ではないかということです。現在の1,945字から頻度が低く言い換えが可能な漢字を削除した漢字表を作る方が、むしろ試案が謳う「コミュニケーションの手段としての漢字使用 」という目的に合致するのではないか。

もしも具体的に1,945字を越える需要があるというのなら(新聞社は増やしたいでしょう)、新たに「準常用漢字表」をつくり、こちらに増加分や旧常用漢字(互換目的として)を入れればよい。

小池さんも書かれていますが、「まず字数増加ありき」が今回の試案における諸悪の根源だと思っています。とはいえ、文化庁はどうしても本年度中に最終答申までもっていく肚でしょうから、これは画餅でしかありません。でも言わないで後悔するより遙かにましというものです。

もうちょっと具体的に言うと、「真の常用漢字表」を作るにあたっては、頻度数調査は不要とまで言いませんが、まず現代日本語の語彙を徹底的に調査(これは国語研のKOTONOHAで実現可能)し、固有名詞や言い換え可能な語を取り除き(これがむずかしい)、現代日本語が表記可能な最低限度の語彙を確定、これを構成する漢字として1,600〜1,700字程度を確定できないだろうか……というようなことを書こうと思っています。

上記の安岡さんの意見を読むと、以前安岡さんが日記で書いていた「叱」「填」「剥」「頬」の件が書かれていなかったので、これは自分で書くしかないなあと思っていたのですが、小池さんがきれいにまとめてくださったので安心しました。さすがです。

ああ、絵文字の原稿よりこっちを先に書かないといけないような気がしてきた……。うーん。