2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

1950年代初頭に略字体が一般的に使われていたことの意味

さて、先日の発表を粗っぽくまとめると、「1950年代初頭には表外字に略字体が、かなり使われていた」ということになりましょうか。ここで「かなり」と書きましたが、具体的には新聞社のうち朝日新聞、印刷会社のうち大日本印刷について、明確な資料があると…

「正字」における束縛の諸相、プレゼン資料を公開

昨日のレジュメにつづき、当日使用したプレゼン資料を公開しました。.movファイルで5分ほどです。 文字コード関連の作成資料集

「正字」における束縛の諸相

先日京都で開かれた「第2回人文情報学シンポジウム――キャラクター・身体・コミュニティ』でぶじに発表を終えることができました。呼んでいただいた主催者の方々、聞きに来てくださったすべての皆さまに深く感謝いたします。そこで配布したレジュメを一部改訂…

「束縛」という視点について (3)

前回は文字について国の標準や政策を批判しようとする際、たいていは「社会的な混乱」という視点で語られてきたというところまででした。そして、ぼく自身がそうした視点で原稿を書いていたと。自分でもいいのかなと思ったんですが、この「社会的な混乱」を…

「束縛」という視点について (2)

ぼくは以前から表外漢字字体表や2004JISについて批判的な文章を書いてきました。しかしながら、昨年来のWindows VistaやLeopardにおける2004JISの実装により、かつて83JISにより始まった表外漢字の混乱状況は、表外漢字字体表や2004JISが採用した字体、つま…

「束縛」という視点について (1)

3月22日に京都で開かれる『キャラクター・身体・コミュニティ――第2回人文情報学シンポジウム』で話をさせてもらいます。題して、「「正字」における束縛の諸相」。 ぼくの場合、なんで文字や文字コードのことばかり調べたり書いたりしているのかといえば、「…