INTERNET Watchの連載、完結編を配信

漢字小委員会の傍聴記を書いているうちに書きそびれてしまいました。連載『“情報化時代”に追いつけるか?審議が進む「新常用漢字表(仮)」』の完結編が先週配信されています。

この全部で11回にもわたる大長編を、よく最後まで掲載してくれたと思います。INTERNET Watch編集部には深く感謝したいと思います。


ここで書いていることを一言でいえば、「漢字に唯一無二の形などない」ということです。これは数千年にわたる漢字の歴史の上からも明らかに言えることです。その上で現代の日本においては、とくに氏名表記で特定の字体に拘る弊害が現れており、やがてこれが情報機器の使用を危うくすることを指摘しました。そして、その対処として氏名表記では主として「より一般的な字体」を使うことを提唱しました。そのためも常用漢字表の「字体についての解説」の改定が不可欠であることも。

この原稿は、改訂した上で『活字印刷の文化史――きりしたん版・古活字版から新常用漢字表まで』勉誠出版)所収の一編として刊行されます。発売は今月の予定です。これについてはまだ書きたいことがあるので、詳しい日時が分かった時点で改めてエントリをおこしたいと思います。