春のうららの竹の子ご飯

なんだピンがきてねーじゃないか


春ですな。まあ桜だとか鶯だとか、春の訪れを告げるものは山ほどありますが、ぼくにとっては竹の子ご飯。スーパーで煮たのを買ってきてもいいけれど、やはり自分で煮た竹の子で炊いたやつは格別であります。


竹の子を煮ること自体は手間じゃありません。水をいっぱいに張った寸胴に糠をコップ1杯、それに鷹の爪を放り込んで1時間程度ぐつぐつ煮る。あとは火を止めて半日でも1日でも放っておけばよろしい。むずかしいのは、煮た後、鬼皮を剥きすぎないことでしょうか。つい食べられるところまで剥きすぎて、哀しい思いをするんだよね。

自分で煮た竹の子は香りも格別で、さくりさくりと切りながら、ついつまみ食いしてしまいます。竹の子ご飯で肝心なのは、むしろダシでしょうか。今年はダシを取った後のドンコとコブを、千切りにして入れてみました。あとは豚こまを小さく切って。なんて言うんですか、沖縄風?(半疑問形)

あ、木の芽もあるとないとでは大違い。これはベランダで奥さんが栽培しているもので、この季節になると大活躍。余談ながら、山椒は蝶々の幼虫の大好物。毎年夏になると芋虫さんが大発生し、ものすごい勢いで葉っぱを食い散らかすけれど、皮肉なことに葉っぱがなくなると自分の身を隠すものもなくなってしまい、故に鳥さんに見つかるところとなり、いつのまにか一匹残らず姿を消すのです。かくして山椒そのものが枯れるほど害は及ばず、翌年また芋虫が湧くと。大自然の摂理ですな。

写真右は、あまったダシで手羽と大根、それにこれも余った竹の子を煮たもの。薄めに味を付けて一晩寝かせたら、いい具合に味が染みてよかったよかった。上に散らしたのは大根の葉っぱ。これを捨てちゃうのはもったいない。