「「新常用漢字表(仮称)」に関する試案(案)」の公表

すでに報道されていますが、16日に第30回漢字小委員会が開催され、ここで「「新常用漢字表(仮称)」に関する試案(案)」が発表されました。


いずれ公開されると思いますが、以下にその細目を引用します。

  • はじめに
  • I 基本的な考え方
  1. 情報化社会の進展と漢字政策の在り方
    1. 常用漢字表(仮称)作成の経緯
    2. 国語施策としての漢字表の必要性
    3. JIS漢字と、国語施策としての漢字表
    4. 漢字を手書きするとことの重要性
    5. 名付けに用いる漢字
    6. 固有名詞における字体についての考え方
  2. 常用漢字表(仮称)の性格
    1. 基本的な性格
    2. 固有名詞に用いられる漢字の扱い
  3. 字種・音訓の選定について
    1. 字種選定の考え方・選定の手順
    2. 字種選定における判断基準
    3. 字種選定に伴うその他の問題
    4. 音訓の選定
  4. 追加字種の字体について
    1. 字体・書体・字形について
    2. 追加字種における字体の考え方
    3. 手書き字形に対する手当て等
  5. その他関連事項
    1. 漢字政策の定期的な見直し
    2. 学校教育における漢字指導
    3. 国語の表記に関わる基準等
  • (符)字体についての解説
  • II 漢字表
  1. 表の見方
  2. 本表
  3. 付表
  • III 参考
  1. 今回追加する字種及び削除する字種の一覧
  2. 今回追加する常用漢字の音訓一覧
  3. 異字同訓の漢字の用法(追加字種・追加音訓関連)

このうち、今回発表されたのは上記でいう「はじめに」と「II 基本的な考え方」の2章分です。この「はじめに」は答申全体に関わる「試案の趣旨」とも言える短いまとめ。そして「II 基本的な考え方」は現行常用漢字表の「前文」にあたる内容です。

ここで発表されなかった残りは、1月27日開催の国語分科会総会で配布される予定。本来ならこの日総てを発表する予定でしたが、どうも事務局の作業が追いつかなかった模様(膨大ですからね)。

また、この日多くの意見が出されましたが、それについての対応は主査に一任、できるかぎりこの日出た意見を反映した修正案を作成して、国語分科会総会に提出するとのこと。その意味では、この日配布された試案は、まだ途中段階と言えます。とはいえ、そんなには大きくは変わらない微調整の範疇と思われます。

小熊さん、いつもご苦労さまですが、よろしければまた配布資料を公開していただけませんか。

※付記
ははは、よりによって小熊さんの名前を間違えて書いてました。失礼しました。