第25回漢字小委員会の審議資料が公開

このところ原稿書きが正念場、というよりケツカッチンだったので、すっかりご無沙汰でした。ようやく一段落しそうなので、そろそろ復活したいと思います。で、一般傍聴者を閉め出して行われた9月22日の第25回漢字小委員会ですが、その審議資料が公開されてました。


もちろん、最大の注目資料は「追加字種候補・音訓一覧(案)」です。このPDFの最後のページに「検討の結果、復活候補とした字」として、例の「刹、椎、賭、遡」、そして「検討の結果、削除候補とした字」として「蒙」が掲載されています。あわてて「これまでの検討結果(字種候補案)」などを見てはいけません。よく見れば分かるとおり、これは前回の第24回で配布されたもので、だから「参考資料」です。ちなみに、復活候補字は今まで通り印刷標準字体、すなわち2004JIS字体で掲載されています。

つぎの注目資料は「国語分科会及び漢字小委員会の開催日について」です。ここに今後の審議日程があり、次回は10月21日であること、そしてその1週間ほど後に「勉強会」として字体についてのヒアリングが開催されることが書かれています。誰が呼ばれているのかが分かれば、字体をどう決めたいのかも分かるのですが、さすがにまだそこまでは分からない。誰かご存知の方はいますか? SC2議長の小林龍生さんは呼ばれているのかなあ……。

おそらく、この回の最も大きなテーマは音訓の審議だったのでしょうが、「「常用漢字(音訓)」に関する,これまでの検討結果」を読むと、まず目に留まるのが都道府県名を追加した影響。「分」の訓として「いた」が追加されています。大分ですが、どうにも苦しい。一字下げして表記を工夫することで他との区別化をはかる意図があるようですが分かりづらい。おそらくこんなことが、もっともっと続くのでしょう。


追記

今度の修正案を反映して、連載の修正も行います。すでに原稿は送ってあるのですが、編集部の手間が回らず来週始めになりそう。問題はもちろん、「遡」「賭」ですよ。なんでわざわざ面倒な字を追加したんだか……。