3-1

かなしい、本当にかなしい。しかし、もしかしたら神様はこういう時にこそブログというものを用意してくださったのではないか。


この度のゲームについて、いろいろな言い方ができるだろうけれど、とりもなおさず得点がきわめて少ないというサッカーの本質が、きわめてよく表現されたと言えるのではないだろうか。

振り返れば最大の問題は最初の1点だ。私にはあれは高原がGKを肘で押しのけた、つまりファールを審判が見逃したゆえの得点のように思えてならない。たった1点ではあるけれど、我が方にとって決して得てはいけない1点だった。この1点を得たために、本来得られたかもしれない点を得られなかったのではないか。

逆に相手方にとっては、これは得がたい失点だった。この1点をうしなった故に、幾重にも重なる悪条件にもかかわらず闘争心をうしなわずにすんだ。これが最後の10分の3得点につながったように思えてならない。とくにゴール隅に見事にきめた2点目。あれはじつに美しかった。辱めを雪ぐという言葉にふさわしい。そう、あらかじめ不当な点を奪われた者にしかできないゴールだったように思う。

まだまだ先は分からない。しかしこの時点での得失点差2は、ある意味ほとんど運命を決せられたも同然ではある。この後のゲームに注視したいとは思うが、この脱力感は如何ともしがたい。

もしも今の悪い予感どおりになったら、選手だけでなく協会もこれまでとは一転して残酷なまでに袋だたきにされるのではないだろうか。とくにキャプテンを自称する会長。試合後のインタビューを見たが、わずか2時間ほど前と表情が一変しているのに驚かされた。これからの自分の運命を予感しているのだろうか。

しかし負けないでほしいと思う。あなた方がこれまで普通でない努力を重ねてきたことは確かなことだし、じゅうぶんな結果を出してきたのも確かだ。そして4年前とはまったくちがう高みにのぼれたのも誰もが認めるところだろう。それはやはり忘れてはならないことではないか。

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最後に……。
ミスというものは、積極的にプレイをするためには、いつでもありえることで、それを選手が気にしていてはいけない。ミスすることを恐れては勝利はない。それがどんなに大きなミスであっても、ミスしたことを後悔はしない。それも自分の実力の一部であるし、勝つためには避けて通れないチャレンジだから。がしかし、途中で挑むことを妥協したり、自分自身に甘えが出たり……それだけは一生後悔すると思う。
http://nakata.net/jp/hidesmail/hml275.htm

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願わくば、中田選手が今、自分のプレイに後悔してないことを。どうかなあ……。