明日は沼津にロングドライブ♪

明日は沼津に行って印刷の立ち会いだ。ところが昼に版元の編集者から電話が入り、これまで印刷会社が交通費を負担するという話だったが、今日になって急に負担できないと言ってきたという。


「どうします、行きますか?」と聞かれたので、「どうやら先方は来て欲しくないみたいですが、こうなったら意地でも行きますよ。交通費が惜しいから行くのを止めたと思われたくないし」と答えておく。「まあまあ」と取りなされたが、そう言う版元も負担はしてくれないので、つまり自腹で沼津まで行くことに決定だ。


もう15年近く前になるが、ある出版社の編集長と四方山話をしていたとき、この印刷会社の話がでたことがある。他の月刊誌の印刷がこの会社だったのだが、ライバル会社の手前、遠隔地にあることをデメリットにしたくないので、沼津に編集部員が来ることに関して非常に篤いサポートをしてくれると言っていた。もちろん新幹線代、食事代は印刷会社が持ってくれる。そんなこともあって「あそこの部員は、けっこう楽しく出張校正に行ってるみたいだよ」とその編集長は言っていた。


別の話だが、長野市のある印刷会社に立ち会いに行ったことがある。この時は逆にこちらが恐縮したが、昼になると常務が出てきて昼食に鰻屋に連れて行ってくれた。もちろん昼食だけにかぎらず、「遠いところを、よく我が社に来てくれました」という対応で、非常に気持ちよくチェックができたと記憶する。ついでに綺麗に掃除の行き届いた工場を案内してくれたことを楽しく思い出す。今までいろんな現場を見てきたが、綺麗な現場を持つ会社は、きまって印刷がうまいものだ。逆に印刷機の下に白い粉(紙の剥離用)が目立つようなら、要注意の現場。


そんなわけで迂闊にも、印刷立ち会いでも出張校正でも、印刷会社は自社に来る顧客に対して決まって歓迎をしてくれるものとばかり思っていたので、この会社の対応には軽いショックをうけた。印刷の立ち会いは出張校正と別で、好きで来るのだから自腹で来いということなのだろうか?


不況の折、交通費の負担はやむを得ないものであり、きちんとこの会社がやるべきことをし、印刷を滞りなくすますことができれば、問題はどこにもない(ま、自腹は痛いけどね)。だが、早くも悪い予感がし始めていることも確かなのだ。そういえば、悲惨な色校だったからなあ……。