こんなことって本当にあるのだな。新しいマシンを買った途端に古いのが壊れる、俗に言う「すねる」というやつか。
先日AppleStoreで注文した新しいiBookは、注文生産のため海外で組み立てて明日(5日)出荷。それから土日を除いた中4営業日で手元に届く。つまり来週の13日(火曜日)、9日後ということ。

このタイミングの中で、旧iBookがお亡くなりあそばされた。


前兆は昨日からあった。iBookからPower MacG4に接続してファイルを持ってこようとするとフリーズする(Mac OS Xはフリーズしないとホザく人間がいたら前に出なさい)。てっきりこれは新しく導入したAirMac Extreme ベースステーションの問題だと思い、明けて今日、さっそくアップル・コールセンターへ。ところが事情を聞いたサポートの人は、ベースステーションではなくiBookに問題があるのではという。そう言われてお古のPowerBookG3でベースステーションに接続すると、なるほどなんの問題もない。


iBookで新しいユーザを作って症状が再現するかテスト。再現する。次はApple Hardware Testで検査。すると途中でひっかかる。さてはと思い、今度は増設したメモリを外すと無事にテスト終了。なるほど犯人はメモリだったか。さすがはサポート、慧眼である。昔の通販メールを引っ張り出したら永久保証とあるので、電話をしてメモリを交換してもらうことにする。どうせすぐに新しいマシンが届くとはいえ、古いのは下取りに出すのだから(これ、伏線ね)、増設メモリが正常に動作した方がいい。ここまでやるのにお昼過ぎ。やれやれ一件落着。ずいぶん道草を食ってしまったと、デニーズに出かけて原稿を書こうとすると、今度は画面が真っ暗、起動しない。


もうどうやってもダメ。シングルユーザ・モードで「fsck -f」というのが調子悪い時の常道だけど、とにかく画面は真っ黒、時々うまくいきかけるけど、起動途中で止まってしまうのだからお手上げ。すがるような思いでパワーマネージャのリセット、PRAMクリア、なんでもやったけど同じ。シングルユーザ・モード途中のテキストの起動画面が乱れるところを見ると、ビデオ回りの様子。だとしたら深刻だ。だってiBookのビデオはオン・ボード。つまりメインボードのアッセンブリ交換だ。悪いことに今年の6月で延長保証をしてくれるApple Protection Planが切れている(だからこそ買い換えをしようとした訳だが)。


結局何も仕事をしないまま帰宅し、さんざん足掻き、後付メモリを外した状態(つまり純正の状態)でApple Hardware Testにかけ、ビデオテストのところできれいに止まることを確認して諦めた。ああ、もう夕方だ。


目下の最大の恐怖は、動作しない製品を下取ってもらえるか否か。いかにも無理な話だ。これで4万円近く浮かす予定だったのに……。


下取りも問題だが、これから1週間どうやって原稿を書けばいいのだろう。5ヵ月もかけたやつが、ちょうど胸突き八丁なのに。PowerBookG3は、バッテリを2つ装備できる名うてのマラソンランナーだが、うち1つが先年死んだので、今は片肺、3〜4時間しか持たない。ああ……。


さらに、どうも今のiBookは移行が簡単にできる様子なのだ。

末尾、濱村さんの編集後記を参照。この方はごく最近僕が買ったのと同じ機種を導入されている。つまり旧iBookが正常に動作してさえいれば、あっという間にあの面倒な移行作業から解放される。でも、壊れたとなるとサラから環境を構築しないといけない。ああ……。