1950年代初頭に略字体が一般的に使われていたことの意味


さて、先日の発表を粗っぽくまとめると、「1950年代初頭には表外字に略字体が、かなり使われていた」ということになりましょうか。ここで「かなり」と書きましたが、具体的には新聞社のうち朝日新聞、印刷会社のうち大日本印刷について、明確な資料があるということです。つまり「略字体が主流だった」とまで言っている訳ではない。しかし無視し得ないほどの広さで使われていたとは言い得る、そんなところです。この「かなり」をもう少し精密に計測したいところですが、今後まだ資料は出てきて、範囲はもう少し広がるような感触を持っています。

ところで、この'50年代における略字体使用が、現代に生きる我々にとって、どのような意味を持つのでしょう?

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