Microsoftが総括「Windows Vistaにフォントの混乱なし」
あまり時間がないので短くご報告。
Microsoftの「Windows 7向けJIS90互換フォントパッケージの提供と今後について」記者説明会に行ってきました。これについてはプレスリリースも出ています。
より詳しくはINTERNET Watchの記事などをご参照ください。
細部は記事にゆずるとして、ぼくが重要だと思ったことは以下の点です。
- Windows Vistaによるフォント変更について、同社コールセンターに対し、クレームの電話は1件もかかってきていない。
- Microsoftは(今のところ)この件について、ユーザーに大きな混乱は発生しなかったと考えている。
Windows Vistaでフォント・デザインが変更されたことについては、2006年に記事を書かせてもらいました。
- マイクロソフト・プレスセミナー報告 Windows Vista」におけるJIS X 0213:2004の実装をさぐる(上)
- マイクロソフト・プレスセミナー報告 Windows Vista」におけるJIS X 0213:2004の実装をさぐる(下)
あれから3年経って、結局心配された混乱は発生しなかったということです*1。これは大きい。
もちろん多くの人が知るように、Windows Vistaの普及状況はWindows XPと比べればずっと低いのが現実です。その意味では、今まで買い控えていた人が一挙にWindows 7購入に走ることが予想され、まだまだ手放しで安心はできません。
しかし、いくら売れなかったと言ってもMicrosoftのコンシューマOSですから、そこそこの量は出ているわけです。そこでクレームがゼロ件だったことは、一つの有力な材料になるのではないかと思います。
さらにWindows VistaにおけるJIS90フォントのダウンロード数も、「最初はモニターしていたが、あまりに少ないので途中から見なくなった」(中川哲コマーシャルWindows本部本部長)というくらい数が少なかったそうです。
このことから、少なくともWindows Vistaのユーザーは2004JISを非常にスムースに受け入れたということが言えます。
ともあれ、新しいWindows 7で作られるはずの来年の年賀状でも、引き続きトラブルが起きないことを祈りましょう。